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労働基準法が変わる。労組の対応が求められる。

 改正労働基準法が4月1日より施行される。
 改正労働基準法の目玉は次の2点である。
(1)労使協定があれば従業員が1時間単位で有休休暇を取得できる。
(2)月間60時間を越える時間外労働に対する割増賃金率が、従来の25%から50%に変わる。
 割増賃金率の値上げは、会社にとって負担増になる。しかし、月間60時間の残業時間とは如何にも多い。週間労働時間が40時間に短縮されたとは言え、60時間の残業時間は異常である。
 しかし、不況下で従業員も新規採用できず、既存労働力で何とか賄おうとする経営者の苦しい顔がかいま見える。
 1時間単位の有給休暇は、非常に使いやすい。私は15年前になるが、法律を超える有給休暇を、半日単位で与える方法を採用したことがある。これは社員から喜ばれた。例えば、若い社員も40代にかかる頃であったため、ボツボツ持病の持ち主が現れた。半日単位の年休は、午前中に病院へ行く社員から喜ばれた。社長の私も病院へは、遠慮しながら早朝から行ったが、どうしても9時以降でなければ、病院は開院しない。早朝から並んで、一番早めに診療を受ける訳だ。社長の私ですら、遠慮しながら遅刻するのは、何ともやり切れない気持ちであった。
 そこで、持病を持つ40歳位の社員に半日単位の年休の可否を聞いてみたら、大賛成であり、一日も早く実現してくれとの要望であった。
 既に、日本経済の高度成長は終わり、バブル崩壊後の日本の経済は惨憺たるものであった。とても高額賃上げには応えられない時代であったので、半日単位の年休を新設し、併せて年休も2日ほど増加させた。
 社員からは、熱烈な歓迎を受けた。日経新聞(2月15日)によれば、「1時間単位の有休に労組も消極的」という記事が出ていた。
 今年は、ベースアップは殆ど期待できない。年功カーブを維持することが勢一杯であると伝えられている。こんな時こそ、年休を増やし、使いやすい工夫をすることが労組として出来る唯一の道ではないか。
 高い労働組合費を取って、労働者に喜ばれない労組は無用の存在であろう。

脱官僚依存の看板が泣く

 10月20日に政府は郵政民営化を大幅に見直す「郵政改革の基本方針」を閣議決定した。これを受けて日本郵政の西川善文社長が任期途中での辞任を表明した。
 まず、基本方針自体に問題がある。これはまるで、郵貯・簡保を通じて入る資金を政府が唯一の株主である日本郵政グループが一元的に管理することになり、昔の郵政に戻ることではないか。
 また、三顧の礼を尽くして民間人に経営を委嘱しておきながら、いじめの仕打ちで、辞任を迫るやり方はまともなの世界の仕打ちではない。
 更に驚いたことには、10月22日には元大蔵次官の斉藤次郎・東京金融取引所社長(73)を郵政社長に起用するとの報が流れた。
 民主党は「脱官僚依存」の公約で政権の座についた筈である。かって日銀総裁に大蔵省出身であること理由に3回もノーを言い張ったのは民主党ではないか?
 何故、郵政社長に元大蔵次官を起用する必要があったのか?これでは「民から官」への逆行ではないか?
 更に、大きな問題はこの新聞発表は会社法違反の恐れがある。日本郵政会社は委員会設置会社である。人事は指名委員会が決める。なぜ亀井氏が勝手に決めたのか。後から指名委員会の納得を得ると言うのは会社法の精神を無視するものであり、法治国家として無視できない野蛮な行為であると思う。
 しかも、各大臣は申し合わせたように「斉藤氏に異論はない。14年間も官僚を離れていれば、もはや官僚とはいえない」と応えている。
 冗談を言ってもらっては困る。まず、斉藤氏は大蔵次官から民間会社に天下ったのである。更に、郵政会社の社長になると言うことは、正に”渡り”であり、民主党が厳しく戒めた行為ではないか?
 また、斉藤氏も世間の風を知るべきである。脱官僚が常識化している中で、いかに亀井氏に頼まれても、これは断るのが常識では無いだろうか。
 民主党のやることには、逆らえないならば、せめて郵政は利用しないとうことで、今年の年賀状は日本人全員が止めてはどうか。これは、それ程大きな問題である。

最低賃金、全国平均10円アップ、飲食業は生き残るれるか?

 9月22日の日経紙によれば、45都道府県の2009年度地域別最低賃金額の改正状況を厚生労働省がまとめた。全国平均で時給10円が引上げられ、最低賃金は平均713円となり、過去最高を更新した。
 最低賃金は07年度に平均14円、08年度は16円引き上げられており、3年連続で大幅な引き上げとなった。新しい最低賃金は9月末~10月に都道府県ごとに適用される予定である。
 各都道府県の最低賃金
順位   都道府県  改訂後の最低賃金
 1   東京     791円
 2   神奈川    789円
 3   大阪     762年
 4   埼玉     735円
 5   愛知     732円
 44  沖縄     629円
     佐賀     629年
     長崎     629円 
     宮崎     629円
 1位の東京と最下位の沖縄等との最低賃金の差は162円である。
今回の選挙で勝利した民主党は、当面最低時給800円とし、将来的には1千円を目指すとマニフェストで宣言した。
 筆者は、ここ10年間に亘り、飲食業の時給を全国的に調査してきたが(FC加盟店)、東京の中心区(中央、港、千代田、新宿等)では、時給1200円~1000円で、遥かに最低賃金より高い。同じ東京都でも、江東区や三多摩地域になると、時給は900円程度まで下がる。しかし、最低賃金よりは高い。
 北海道や九州は600円台が多い。換言すれば、最低時給すれすれの線で雇用している。
 果たして、最低時給1千円が実施されたら、飲食業の現場はどうなるであろうか。民主党のマニフェスト(かねがね主張していたが)の時給1千円に上がったら、大半の地域(東京都心部以外はほぼすべて)の経営者は「営業続行は出来ない」との回答であった。即ち、最低賃金1千円を実施するためには、飲食業における生産性を30~50%引上げないと、実現できないというのが経営者(加盟店)の意見であった。
 過去10年間の間に、どれだけ生産性が上がったであろうか。筆者の調査では殆ど上がっていない。(人時売上高ベース)
 民主党はどのように零細なサービス業の生産性を引上げる策を持っているのであろうか。是非、最低賃金を1千円にするとの宣言ではなく、具体策を提示して頂きたい。最低賃金の引き上げには大賛成である。問題は零細サービス業の経営の生産性を引上げる方策である。是非、具体策を教えて戴きたい。    

マクドナルド店長は管理職にあらず

 東京地裁(裁判長斉藤巌裁判官)は、マクドナルド店長高野広志氏が「日本マクドナルドが店長を管理職として扱い、残業代を支払わないのは違法である」として未払い残業代など約1350万円の支払いを求めた訴訟で、28日「店長の職務内容から管理職とは言えない」と判断し、同社に約750万円の支払いを命じた。(日経新聞、1月28日夕刊)
 この判決にたいして、日本マクドナルド社は「当社の主張は正しいと認識しており、控訴する方針である」と述べている。
 判決内容はあきらかではないが、裁判長は、店長にはアルバイトの採用など一定の権限はあるが、「権限は店舗内に限られ、経営方針の決定には関与しているとは言えない」と述べ、出退勤についても、「実際には法定労働時間を越える時間外労働を余儀なくされる」と指摘し、年収なども「管理職の待遇としては不十分」と判断し、労基法の適用除外となる管理職には当らないと結論付けた(日経新聞、1月28日夕刊)
 私見としては、この判断は概ね妥当であり、ある程度予見できた判決であると思う。問題は「経営方針に関与していない」とする下りであり、日本の数多くいる課長、部長という管理職は、経営方針に直接タッチする部門に携わる人は少なく、この判断は具体性に欠けると思われる。
 筆者は、「管理職」と認定するためには、最低次の3つの用件が必要であると考える。
1. 年俸が管理職に相応しい金額であること(具体的には最低600~800  万円)
2. 人事権として、アルバイトの採用は当然の業務であり、部下社員の人事考  課、部下の移動の決定権を有すること
3. 時間管理の対象にはならず、タイムカードも無く、労働時間は自由裁量に  任されていること
 やはり「管理職」に認定する法的措置が必要であると感ずる。チェーンストアを展開する企業には、今後重要な影響力を残す判決である。

ローソン/ファミリーMは経常利益過去最高となる

 ローソンとファミリーMが8日に発表した07年3~11月期の連結業績は、そろって3~11月期としては過去最高の経常利益を達成した。(日経新聞・1月9日)
 しかし、肝心の既存店売上高は、ファミリーMが1.1%増加したものの、ローソンは0.9%の減少となり、明暗を分けた。
 ファミリーMの増益の原動力は既存店の好調である。3~11月期の既存店売上高が1.1%増と3年振りにプラスに転換し、業績を牽引した。生鮮食品を配置した「ファミマフレッシュ」の大幅展開や、利益率の高い弁当やパスタ等独自性の高い新商品の売れ行きが好調であり、チキン等店頭商品が頑張った。
地盤の首都圏を中心に客数を着実に増やした。同社は決して派手なパブリシティを展開しないが、着実に成果を上げつつある。
 一方、ローソンの既存店売上高は0.9%減と、前年同期を下回った。複数業態の展開が未だ、売上高に結びついていないのであろう。
 しかし、コンビニ業界全体を覆っている「低迷感」は、少し脱皮の方向に向かっていると思うのは、行き過ぎであろうか。そろそろ、多業態化の成果が既存店に落としこまれて、既存店の売上高が増加に転ずることが、CVS業界の最大の課題であると思う。

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